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書道用語辞典

分類(カテゴリー)別   書道用語..文房四宝(書道用品)..人物..分類説明一覧
頭文字(イニシャル)別 あ行..か行..さ行..た行..な行..は行..ま行..や行..ら行..わ・ん
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ふで


  「筆」 という字は竹冠に 「聿」 ですが、 もともとは 「聿<いつ>」 が 「ふで」 を意味する文字です。 のちに竹冠を加えて 「筆」 の字になりました。


【筆の歴史】
 現在見ることのできる最も古い漢字である甲骨文<こうこつぶん> (殷時代後期〈BC1400ころ〜BC1100ころ〉の亀の甲羅や獣骨に刻まれた文字) の中に 「聿」 の字があり、 それは手で筆を持つ形を表しています。 このことから、 殷代にはすでに筆があったことがわかりますが、 残念ながらこの時代の筆の遺品は見つかっていません。
 現存する最も古い筆の遺品は、 中国湖南省長沙近郊の戦国時代の楚の国の墓から発見されたもので、 うさぎの毛と木の軸で作られており 「長沙<ちょうさ>筆」 と呼ばれます。
 次に古い筆の遺品として、 西域の内蒙古自治区の居延で発見された後漢時代 (25〜220) のものがあり、 「居延<きょえん>筆」 といわれます。
 唐時代 (618〜907) になるとさまざまな種類の筆があったようで、 八世紀の李陽冰<りようひょう>という人の著書に 「筆は大小・硬軟・長短のものをそれぞれの好みにしたがって使った」 と書かれています。
 また、 「弘法<こうぼう>筆を択<えら>ばず」 という諺で知られる空海<くうかい> (弘法大師) は、 遣唐使として中国に渡り仏教や書道を学びながら筆の作り方も研究し、 日本に帰ってきてから嵯峨天皇に筆を作って献上しています。 その時の 『狸毛筆奉献表<りもうひつほうけんひょう>』 によれば、 真 (楷) 書・行書・草書・写 (写経) 書用という四本の筆が献上されていますので、 書体や書風によっていろいろな筆が使われていたことがわかります。


【筆の種類】
 筆は使われている毛の材質や形・大きさによってさまざまに分類されます。 まず主な毛の材質とその特徴を見てみます。
 ?羊毫<ようごう> (毫は、 毛あるいは筆の鋒先<ほさき>のこと)
  中国の山羊の毛。 日本の山羊ではなく、 我が国で作られる羊毫筆も原料は中国から輸入したものです。 柔ら  かい毛で墨の含みがよく、 現在最も多く使われていま  す。
 ?兎毫<とごう>
  うさぎの毛。 紫毫<しごう>ともいいます。 硬い毛で、 強い弾力をもっています。 羊毫と混合して使われることも多く、    「七紫三羊」 (兎毫が七割、 羊毫が三割) 「五紫五羊」    (兎毫と羊毫が五割づつ) などがあります。
 ?狸毫<りごう>
  たぬきの毛。 弾力があって美しい線が出せるので多くかな用筆として使われます。
 ?狼毫<ろうごう>
  おおかみと書きますが、 いたちの一種の毛といわれます。 鋒先がよく利くので細楷や中字に向いています。
 ?馬毫<ばごう>
  馬の毛。 腰が強く、 また長いものが取れるので多く大筆に使われます。
 次に、 毛の硬さによって
 ■柔毫<じゅうごう>筆…主に羊毫のように柔らかい毛を用いたもの。
 ■剛毫<ごうごう>筆…兎毫・狸毫などの硬い毛を用いたもの。
 ■兼毫<けんごう>筆…柔毛と剛毛を混合したもの。
の三つに分けられます。 柔らかい羊毫は使いこなすのが難しいですが慣れると深い味わいの線が書けます。 剛毫は強い線が書けますが深みの表現がしにくく、 その点兼毫は両方の特徴を備え比較的書きやすく初心者に向いています。
 また、 鋒の長さによる分類があり、 これは鋒の直径と長さの比率によっています。
 1長鋒<ちょうほう>…直径の六倍以上のもの。
 2中鋒<ちゅうほう>…直径の四〜五倍のもの。
 3短鋒<たんぽう>…直径の二〜三倍のもの。
 さらに、 号数によって筆の大きさを表します。 大きな方から特号・一号・二号・三号〜十号まであります。





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リンクス出版 新刊情報
A5判 定価864円 (本体800円+税)
著者 武井 実
ISBN4-9905504-0-0

書道を学ぶ上において、書道特有の用語を知っておくことは何よりも大切で、書の理解を促しまた書技の向上にもつながります。
本著は、書道用語をわかり易く解説するとともに、書道の用具用材の中でもっとも大切な「文房四宝」と呼ばれる、筆・墨・硯・紙について、また書作品の制作・鑑賞に役立つ、落款の書き方・印・十干十二支について、さらに中国と日本の簡単な書道史および略年表、そして歴代の書人にまつわるエピソードなどを掲載しました。
本著が書道を学ぶ方々の手助けとなり、書道を学ぶことの楽しさを味わっていただければ幸いです。