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書道用語辞典

分類(カテゴリー)別   書道用語..文房四宝(書道用品)..人物..分類説明一覧
頭文字(イニシャル)別 あ行..か行..さ行..た行..な行..は行..ま行..や行..ら行..わ・ん
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すずり


  「硯」 は 「研」 とも書き、 どちらも石をすりみがくことですが、 研磨することに 「研」 を用い、 「硯」 はすずりの意味に専用するようになったようです。 また、 我が国では古くは 「すみすり」 (十世紀の 『和名抄<わみょうしょう>』 という我が国最初の辞典) といっていましたが、 のちに 「すずり」 になったようです。


【硯の歴史】
 現存最古の硯は、 秦<しん>時代 (BC221〜BC206) の墓から発見された石硯で、 同時に墨も見つかっています。 その他漢時代 (BC167) の墓からも石硯が出土しています。 唐時代 (618〜907) になると、 現在でも使用されている、 端渓<たんけい>硯・歙州<きゅうじゅう>硯といった良質の石硯が使われ始めます。
 また、 現在では石硯がほとんどですが、 この他にも陶硯<とうけん> (土を焼いて作った硯)、 鉄硯<てっけん> (鉄で作られた硯)、 漆硯<しっけん> (木板に石末を混入した漆を塗ったもの。 軽いので携帯用とした)・玉硯<ぎょくけん> (玉で作られた硯) などもあります。
 日本の奈良・平安時代は盛んに写経が行われましたが、 この時代にはもっぱら陶硯が使用されたようで、 奈良県の平城京遺跡や宮城県の多賀城址から多くの陶硯が出土しています。


【硯の種類】
 現在市販されている硯は大別して、 唐硯<とうけん> (中国の硯)、 和硯<わけん> (日本の硯) とに分けられますが、 まず唐硯の代表的なものを見てみます。
 1 端渓硯<たんけいけん>   
  中国・広東省の西江という川から採掘されるもので、   古くこの地を端州といったことから端渓硯といわれま  す。 唐硯と言えば端渓といわれるほどの名硯です。 現  在でも採石されますが、 これは新端渓といわれます。
 2 歙州硯<きゅうじゅうけん>
  江西省県から安徽省歙県にかけての山から産出する  もので、 もとこの地を歙州といったことから歙州硯と  いわれます。 端渓硯と並び称される名硯です。 現在で  も採石されています。
 3 澄泥硯<ちょうでいけん>
  黄河の泥を特殊な方法で焼いて作られたものですが、   一部自然石のもの (新澄泥といわれる) もあります。   現在作られているものに汾河<ふんが>澄泥硯があります。
 次に、 和硯の主なものを見てみます。 これらの石は現在も採石されています。
 1 雨畑<あまはた>石   山梨県早川町
 2 赤間<あかま>石   山口県下関市
 3 玄昌<げんしょう>石  宮城県雄勝町
 なお、 硯の形も普通の長方形のもの (長方硯) のほか、 円硯<えんけん> (丸い硯) ・方硯<ほうけん> (正方形の硯) ・箕形<きけい>硯 (農具の箕みの形をした硯) ・硯板<けんばん> (硯面に海〈墨をためる凹んだところ〉のない板状の硯) などがあります。


【硯の各部の名称】
 海<うみ>  磨った墨を貯めておく、 凹んだところで、 水池<すいち>・硯沼<けんしょう>ともいいます。
 丘<おか>  墨を磨るところで、 墨道<ぼくどう>・墨堂<ぼくどう>ともいいます。
 硯面<けんめん> 硯の表のことで、 硯表<けんひょう>ともいいます。
 硯背<けんはい> 硯の裏のことで、 硯陰<けんいん>ともいいます。
 硯縁<けんえん> 硯の縁<ふち>のことです。  
 硯側<けんそく> 硯の側面のことで、 硯旁<けんぼう>ともいいます。


【硯の使い方】
 硯で墨を磨るときには、 いきなり必要な量の水を入れるのではなく、 まず少量の水を丘に落として墨を磨り、 それがある濃度になったら海に落とし、 これを何回か繰り返して必要な量になるようにすることが大切です。
 また、 硯は使い終わったら、 必ずきれいに洗うようにしましょう。 洗わずにおくと、 墨の滓<かす>が残り、 次に墨を磨ったときに墨色が悪くなったり、 硯を傷めることにもなります。 洗うときには、 硯洗い用の刷毛を使うか、 あるいは古くなった歯ブラシでも間に合います。





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リンクス出版 新刊情報
A5判 定価864円 (本体800円+税)
著者 武井 実
ISBN4-9905504-0-0

書道を学ぶ上において、書道特有の用語を知っておくことは何よりも大切で、書の理解を促しまた書技の向上にもつながります。
本著は、書道用語をわかり易く解説するとともに、書道の用具用材の中でもっとも大切な「文房四宝」と呼ばれる、筆・墨・硯・紙について、また書作品の制作・鑑賞に役立つ、落款の書き方・印・十干十二支について、さらに中国と日本の簡単な書道史および略年表、そして歴代の書人にまつわるエピソードなどを掲載しました。
本著が書道を学ぶ方々の手助けとなり、書道を学ぶことの楽しさを味わっていただければ幸いです。